刺さるような冷たさのこの季節は人のぬくもりが恋しくなる季節で何故か苦しく、切なくなってしまう。人を好きになることはとても難しくて、近づくのが怖くて、それでも傍にいたくて、たった一言の言葉を口にする事さえできない。
ただ一言「好き」というだけなのに、相手の顔を見たら言葉は喉に張り付いて、ごまかすように違う事を言ってしまう。
笑いながら貴方は答えてくれるけど、少し悲しそうで、でもすぐに何もなかったようにふるまっていた。いつも傍にいてくれた貴方は暖かくて、一緒にいるだけでただ楽しくて、それだけで良かったのに、いつの間にか欲張りになって、でも臆病で、その私の臆病さが貴方を悲しい表情にさせる原因だったことに気付いていなかったの。
貴方は常に言葉の中にも、態度にも自分の気持ちを出してくれていたのに全く気付かなくて、貴方が傷ついているなんて知らなかった。いつも傍にいて笑い合っていたのに、いつの間にか私たちの間には溝が出来つつあるのに気付かなかった。
貴方の優しさにただ甘えていただけで、臆病のくせに傍にいる事のおごりがその事を気付かせなかった。本当に笑うしかない。バカだな。今更泣いたって届かない。ただ傍にいて私の話に耳を傾けてくれて、何も言わずともそれだけで救われていたの。そして、それに甘えていたのは私で。貴方が傍にいなくなって自分の愚かさに気付いたの。ただ甘えているだけでは駄目だって事に。
そして、本当はずっと待っていてくれていたのだということを。ただ怖かった。言葉にすれば今の関係が壊れてしまうのではないかって。でも、貴方も限界だったのだね。待つことに疲れてしまって。だから、距離が生まれた。
本当にごめんなさい。家が近くて訪ねればいつだって会えるだろうけど、会いに行くことができなくて電話をして貴方の声を聴いたら泣きたくなった。穏やかでゆったりとした優しい声に気付かう言葉。あぁ、私は今でもこんなにも貴方が好きなのだって思った。胸が痛く苦しい程に。電話越しで、今更だけど伝えてもいいですか?貴方が「好き」だったって。